失恋ゲーム。
「それが、何?」
ただただ、冷たい声に背筋がゾワリと気持ち悪くなる。
「ねぇ、宇美ちゃん、千奈美ちゃん。
私ね、二人と仲良くしたいの。このゲームに関係なく。」
「……私、あんまりアンタの事、好きじゃないの。」
私の声は、気持ちは。二人に届かなかったのかな。
「だけど、さ。私、なんかアンタの事勘違いしてたみたい。
今までごめん、よろしく、結愛。」
ドクンと、心臓が痛いほどに大きく動いた。宇美ちゃんは、少し微笑んでる。
ヤバイ、凄い嬉しい。頬が緩みそうになり慌てて顔を引き締めた。
「あり、がとう……。」
少し言葉が詰まる。あの時、拒否された気持ちが届いた。だけど、千奈美ちゃんは下を見つめてスカートを握りしめている。スカートにシワが入りくしゃくしゃになっている。
「ち、なみちゃん……。」
千奈美ちゃんを呼んでも返事が返ってこない。
「千奈美。返事したげな。」
千奈美ちゃんは、少し頭を縦に動かした。あ、れ?この二人を見ていると、凄く仲良さげに見える。前は、どうだった?