失恋ゲーム。
そう言って、電話を切った。
ミラは、ケラケラと目を細め笑っている。
「千夏ちゃんも、随分と遊ぶようになりましたわねぇ~。」
と、どこぞの奥さま方の真似をしている。元々だよ、あほ。
心の中で、ミラに悪態をつく。
「随分、じゃなくて前からこんな感じでしょー?」
「ん、まぁ、そうだなぁ~。……頑張れよ。」
最後だけ、緩くなくてなんだかドキリとしてしまう。
“頑張れよ”、その言葉の意味が分からないように思考を止める。考えないように、する。
「……。」
ミラの言葉に返事ができない。怖くて、できない。
そんな時、コンコンコンと扉をノックする音が聞こえた。内心、驚くが顔には出さないようにする。
「皆……終わったよ……。」
なんだか、涙ぐんでるような声。泣いたのかな?
斗真は、ドアを開けた。そこには、三人の女の子。
僕の遊び相手とは反対……否、格好だけだったら宇美ちゃんが遊び相手と同じだけど性格が正反対。
「待たせてごめんね、お待たせ。」
結愛は、ニッコリ笑う。あ、可愛い。
「おかえり!結愛!」
僕は、いつもより大きな声を出す。