失恋ゲーム。
ステージ*1ー3*
夏休み前のテスト。
*結愛side*
手紙がバレてから、1週間が経った。陽射しが最近暑くなり、クーラーの助けが欲しくなってきた頃の昼休み。
「テ、スト…?遅くない…?」
生徒会室に私の声が響いた。女子以外の皆は苦笑いしている。
いきなり、爆弾が落ちた。もの凄く大きな爆弾が。
内容は、期末テストについて。今は6月が終わろうとしている頃。少し遅いんじゃ……。
そう思っていると、爆弾発言をした斗真が口を開く。
「理事長が、忘れていたみたいでね…。お茶目でふんわりしている方だから仕方ないかもね。」
「え、そうなの……?」
実は、この学校で理事長を知っているのは生徒会だけらしい。いつも、挨拶などをしているのは校長だった。
「あ、そうだ。結愛も理事長に会ってみる?」
「え、いいの?」
一応、私は仮の生徒会で皆には公表されてないし……。そんな私が会っても問題ないのかな?
「うん、駄目だったら駄目で八尋に頼めばいいし。ね、八尋。」
「……あぁ。」
少し眠そうに呟いた八尋は、斗真が入れたコーヒーを一口飲んだ。それだけで絵になる。
「んじゃあ!今から行こーぜ!俺も久々に会いてーし!」
いつも通り、元気に叫んだ瑠樹。勢いよく立ち上がった瑠樹は行く気満々。
「んじゃ、僕も行こーっと。テストの文句言ってやる。」