失恋ゲーム。
憂鬱な日々にさよならを。
*斗真side*
「終わったー!!」
そんな声が、生徒会室に響いた。叫んだ人は、瑠樹で嬉しそうなのが声だけで分かる。
さっき、期末テストが終わり俺たちはホッと、ため息をついていた。
それは、俺も例外ではなく無事終われて安心した。テストが始まる前は凄く緊張するけど、テストの問題を見れば決して分からなくても、緊張がなくなるから、それも安心できる1つかもしれない。
俺は、途中の自動販売機で買った珈琲を飲む。凄く苦くて、飲みたくない。紅茶が俺は、好きだ。
コトッと、珈琲をガラステーブルに置き椅子に深く腰かけた。
「斗真、お疲れ様。」
ふんわりと、高い声が聞こえて顔をあげる。
「うん、結愛ちゃんもお疲れ様。」
俺は、また一口珈琲を飲んだ。なんだか、落ち着かない。
「……斗真、」
そう、結愛ちゃんが俺の名前を呼んだ時。扉の方からバタンと大きな音がした。
扉の方を向く。
───あぁ、どうかこの日が。
夢の時間でありますように。