失恋ゲーム。
と、私は手で口を押さえた。少し息がしづらい。
「おせぇよ、サボるんなら上手くサボれ。
後、お前重いな。」
な……!
私は、全身が暑くなるような感覚がした。
「う、うるさい!」
私は、茶金髪の胸板を軽く叩いた。
「お前がな。」
そう、素っ気なく言う茶金髪。その言葉で私は言葉がでなくなる。
……こいつは、人を苛つかせる天才かもしれない。
「……ついたぞ。」
そう言われて、私はゆっくり降ろしてもらった。ふぅ、とため息をつき目の前をみる。
「え?」
目の前には、焦げ茶色のドア。看板のようなものがあり、そこには丁寧な字で“関係者以外、立ち入り禁止。”そう書かれている。
そして────。
そのお洒落な焦げ茶色のドアにはプレートがあり、そこには……
“生徒会室”
と、彫られてあった。
「生徒会、室……?」
私は、驚きを隠せず唖然としてしまう。
「ほら、入るぞ。」
まるで、当たり前のように言う茶金髪。
「え、待って……!そこに書いてるじゃん!
関係者以外立ち入り禁止って!あんたも私も入っちゃいけないのよ!」
そう、私は焦りながら言うと茶金髪は目を見開いた。でも、すぐに真顔に戻りため息をついた。
「俺は、ここの関係者だ。それに、お前も関係者になる。」
「えっ、ちょ……!」