失恋ゲーム。
ステージ*2ー1*
夏だ!海だ!花火だー!
*結愛side*
「皆さんが……」
長々しい校長先生の話。こういう時に、お父さんがでれば良いのに……。
今は、一学期最終日。一学期最後の集会がある。
私は、体育館の舞台裏に生徒会の皆と待機していた。何故かは、わからない。
生徒会の皆から話があるのは、知っている。だけど、生徒会でもなんでもない私。
本来なら、校長先生の前にダルそうに立ちダルそうに話を聞いている生徒と一緒に居なきゃいけない。
だけど、一つだけ思い当たるものがある。“失恋ゲーム”。
宇美ちゃんと千奈美ちゃんも、いる。で、このメンバー。
絶対、失恋ゲームしかねぇだろ。なんて、暑さでかイライラしていた。
「結愛ー、そんなイライラしないで?」
甘ったるすぎる声に、ビクッと肩を震わせた。この声は……。
「ち、千夏……。ビックリするじゃん。」
「えー?もしかして、襲われると思った?僕は別にいいんだけどねー?」
「なっ……!馬鹿!」
小声で、至近距離。耳元で話されてゾクゾクしてしまう。
私は変態か……っ。全身が熱くなるのを感じた。
「ごめん、ごめん。もうちょっとだから我慢してね?」