【短編】闇
だから、あーちゃん

ひとりぼっちなの………。



「どうしたの?」




頭の上から声がした。




あーちゃんに話しかけてくれた

人なんて初めて……………。


嬉しくて。


『……っぇ…ふぇ………うえ〜ん……ッッッ…だっ………だれぇ……っ?』



泣いちゃった…………。




そしたら、あーちゃんに話し
かけてきた人がしゃがんで
ヨシヨシしてくれた。



その人は、優しそうな顔をした


おねぇちゃんだった。




「ヨシヨシ。寂しかったね。」

優しいおねぇちゃん。


おねぇちゃんの手って
魔法の手みたい。
とっても、あったかい。 ママとおんなじ魔法の手。 「お名前、何て言うの?」


『…あ…あーちゃんッッッ。』






「そぅ。あーちゃんって言うの。カワイイ名前だね。」





おねぇちゃんがヨシヨシしてくれた

だから、あーちゃん涙が出なく
なった。おねぇちゃんは、
あーちゃんをみてニコニコしてる。


だから、あーちゃんも

おねぇちゃんにつられてニコニコした。

< 15 / 20 >

この作品をシェア

pagetop