真のキズナ-honto no kizuna-
「……っ」
深友は、優しいね。
私、あんなに酷い事して、深友を沢山傷付けて来たのに。
こんなに優しくて人思いな子を……なんでいじめたりしたんだろう。
つくづく自分が嫌になる。
すると、今まで横になっていた深友が、ゆっくりと起き上がった。
「あの…田中さん、お願いだから、あんまり自分を責めないでね?
これは、田中さんが悪い訳じゃないんだから」
「神田…さん……」
深友がそう言うなら、もう、いいの?
私は、許されるの?
解放されるの?
「…田中さん」
深友が心配そうに私を呼ぶ。
「うん……わかった。
神田さん、ありがとう。
改めて…………よろしくね」