真のキズナ-honto no kizuna-
いや、別に一緒にバスケする訳じゃないんだけど。
私と彩が、首を軽く上下に振って、舞華に合図する。
「あぁ、ありがと。
…あんた、ちょいと来いよ」
「…っ」
女の子は、びくびくとするだけで、その場から動こうとしなかった。
それにイラッとしたらしい舞華は
「…来いっつってんだろっ!!」
強引に女の子の腕を取り、女の子を凄い力で倉庫の中に突き飛ばした。
「うっ…」と小さく呻いた女の子。
それを見て、ニヤリと口角を上げた笑った舞華は、私と彩が出した籠からバスケットボールを取り、ボンボンと女の子に向かって、思いっきりドッジボールのように投げ付ける。