フルート吹きの魔法使い
「・・・っ」
「やっと近くで見ることができた。今度は笑顔のるりをこの距離で見たいね」
そう言うとフランはるりの頬に軽く口づけをする。
「やっ・・・!!!」
空いていた左手でフランの身体を押し、離れる。
「真っ赤になるるりもまた可愛いな。・・・じゃあ、また明日」
るりは口づけされた頬を手で覆いながら、呆然と立ち尽くす。
今までにないフランの大胆な行動。
それは今後の生活が決して平和ではないということを指していた。