フルート吹きの魔法使い
・・・グレイ様がルリを好きになるとは、とんだ計算違いだった。
しかもキャラまで変わってしまっている。
・・・まずい事になったな・・・。
フランは動揺を隠せないまま、控え室へと戻っていく。
「フラン、抜けがけはよくないぞ。ルリの所に行ってたんだろう?」
部屋へ入るとガリエルが怖い表情で、フランに詰め寄った。
「いやまあそうだが、ちょっと落ち着け。面倒なことになった」
詰め寄るガリエルをなんとか抑え、椅子に座らせる。
「なんだ?面倒な事って」
「いや・・実はな・・・」
フランは事の顛末を話した。
ガリエルの表情がみるみる変わっていく。