フルート吹きの魔法使い
曲を聴きながらるりは考える。

この曲を何とかアレンジして、フェリウムを伴奏に演奏する。
そして、ここに来る全ての人を驚かせ、喜ばせる魔法を・・・。

「エレフィさん!!」

曲の途中で、るりは声を上げた。
驚いてエレフィは演奏を止めてしまう。

「は、はい!なんでしょう・・・?」

「その曲、主旋律なしで叩けますか?」

「はい。叩けますよ」

そう言うと、今度は主旋律がないパターンで奏で始めた。
るりは目を閉じて、考えを巡らす。


この伴奏に、私が主旋律を加える。

そう、流れる音はキラキラしていて、それが全体に散らばるような、光り輝く感じで。
みんなが幸せな気持ちになるような、そんなメロディーを乗せる。


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