フルート吹きの魔法使い
その後、るりは部屋に篭り楽譜を書き起こしていた。
大学でも自分で作曲した事はあるるりだったが、こんなに真剣に取り組んだ事はない。
久しぶりに伴奏をつけて演奏が出来る喜びが、るりをここまで頑張らせたのだ。
「・・・・できたーーー!」
楽譜が出来上がったのは、建国祭の始まる前日。
仕上がった楽譜を見たまま、るりは机に上半身を伏してしまう。
安堵と、達成感。
ほぼ徹夜状態だったるりはそのまま寝てしまった。