フルート吹きの魔法使い
「ヴィラント一族のペンダントか・・・!くそっ・・またしてもモールの奴め・・・!!」
フィランドールは撥ねられた手を隠しながら、怒りに満ちたような表情を浮べる。
赤い瞳がさらに激しく燃え上がるように赤くなっていく。
るりはその姿にさらに恐怖を覚え、身体が思うように動かない。
「だが、ここまでは奴らは来れまい。・・・フルートはここにある。いずれ全て私のものになるのだ。・・・必ず」
そう言うと、フィランドールの姿が目の前から消えた。