フルート吹きの魔法使い
お金のかからない魔法です。

「なぜ、あんなに怒ってたんだ・・・」

考えても考えても、るりには全くわからなかった。

手にキスされるなんて、そんな恥ずかしい事出来るわけない!
紹介は互いが紹介をして礼をする!それでいいじゃないの!

その光景を想像しただけでも顔が赤くなる。

フルート一筋で19年間生きてきた女には刺激が強すぎますって!
しかもあんなビジュアル系イケメンに!
むりむりむりむり!!

でも、そのるりの行動がどうやらあちらには嫌いと捉えたらしく。
モールははあ、とため息をつきながら、るりにこう話した。

「フラン殿はなかなかにプライドの高い殿方だからね・・・。ああ言ったからには今後お前さんに対して、何かあるかもしれん。わしもお前さんを守るが、お前さんも気をつけておくれよ」

・・・何かって何?
捕まって牢屋に入れられるとか?


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