フルート吹きの魔法使い
「久しぶりですねぇ、モール様」

「・・・・フィランドール!!」


暗くてもわかる不気味な笑顔。
赤く光る瞳。

るりは思わずモールの背中で顔を隠した。



「随分と醜い姿に変わったもんだね、フィランドール。お前は心も身体も畜生道に落ちてしまったのか」

「・・・誰のせいだと思います?せっかく私が理想の世界を作ろうとしていたのに。あなたのせいで全てがめちゃくちゃですよ」

「混沌とした世界がお前の理想かい?そんな独りよがりな理想はお前の頭の中だけで十分だよ」


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