フルート吹きの魔法使い
「その顔・・・。・・・本気なんだな」

「・・・ああ」

「本当は振られた無様な姿が見たかったが、まあ、いいか」

「悪趣味だな、お前は」

「何とでも言え。お前のせいで捻くれたんだよ。お前が苦しむ姿を見るのが俺の趣味だ」

ガリエルはフランに憎まれ口を叩くと、るりを見つめた。

「ルリ、これから色々と大変かもしれないが、頑張れよ。そしてフランに幸せにしてもらえ。何かあったら話し相手にはなるから。これからも、その、お前の友達として仲良くしてくれよな」

そう言って、右手を差し出し握手を求めた。
るりは涙を浮べながらそれに答える。

「うん・・・!もちろんだよ!これからもよろしくね!」

「・・・泣くなよ。抱きしめたくなるから」

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