フルート吹きの魔法使い
「嬉しい・・・。こんなに嬉しい事なんて・・・」


「ルリ、返事を。・・・私と結婚してくれるか?」

「・・・はい」

その答えにフランはほっとしたような表情を浮かべ、そしてその指輪をるりの左手の薬指へと通した。



るりは笑顔のまま泣き続ける。
そんなるりをフランは優しく抱きしめた。


「泣くな、ルリ」

「だって・・・」


るりは薬指の指輪を顔の近くに寄せ、愛おしい表情で見つめた。


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