ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
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「ん?なんか聞こえない?」


花火の音が収まって、周りのカップル達も颯爽と帰路につく中、たわいもない雑談を続けていたふたり。

夏の夜の静けさの中、いおちゃんがそんなことを呟いた。


「え?なにかって…?」

「ん、なんだろ、騒ぎ声?」


耳を澄ましてみれば、確かに遠くで男の子たちが騒いでいるような声が聞こえた。


「ほんとだね?」


あまり、治安が良いとは言えない声に、苺花たちは向き合って「帰ろっか」と声を合わせた。


「もう夏休みも中盤かぁ」

「課題そろそろ進めないとね」

「わーんやめてー」


そんな会話をしながら、トコトコと坂を下り、分かれ道となる屋台通りでいおちゃんと分かれた。


「じゃあね、」

「うん!またね!」


少し名残惜しい気持ちで手を振って、帰り道を歩く。

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