ヤンキー?なにそれ、美味しいの?

すると、さっきまで遠くに聞こえていた騒ぎ声が段々と大きくなるのを感じた。


「ーーーーな!!!」

「ーーよ!!」


はっきりとは聞こえない声。

だけど、怒鳴り声のようなその声に、苺花は少しだけ恐怖を覚えて、街灯の多い道を早足で歩く。


「何なんだよてめえ!」

「…うっせぇ、、、ゲホッ」


来た時にいおちゃんと待ち合せた公園、騒ぎの場所はそこだったみたい。


ゲホゲホとむせる様な声が聞こえ、ちらりと目を向けたところで、苺花は足を止めた。


「…安達、くん…?」


ひとりだけぼろぼろで倒れ込んだ安達くんは、10人近い集団に囲まれていた。

< 127 / 215 >

この作品をシェア

pagetop