ヤンキー?なにそれ、美味しいの?

衝撃的な映像に、苺花は目に涙を浮かべながらも、安達くんに駆け寄る。


「ねえ、安達くん!!安達くん、強いんじゃなかったの!?ねえ、、なんでこんな、ボロボロなの…?」


ポロポロと溢れ出す涙を拭うこともせず、安達くんを揺する。

すると、安達くんは、ゆっくりと起き上がり、苺花と目を合わせた。

その目は、虚ろで、意識がハッキリしているのかどうかも分からない。


「…っ、救急車…!!」


安達くんの目を見た苺花は、震える手でスマホを取り出した。

その手を、制するように抑え、安達くんは苺花の肩にもたれかかる。


「なんで、来んだよ…」


弱々しくそう呟いた安達くんは、そのまま苺花の小さな身体を抱きしめた。


「…好きだ」


唐突で、脈略のない言葉。

だけど確かに熱を感じるその言葉に、苺花は呆然とする他なかった。

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