ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
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俺は、昔から、喧嘩っ早い性格だった。

保育園でも小学校でも、喧嘩をして親を呼び出されるなんてことは珍しくなくて。

中学生になったら、
夜中まで歩き回るようになった。

ムカつくことがあると、路地裏で片っ端から人殴って。
喧嘩ふっかけられたら全部にのって。

そんなときに内藤さんが声かけてきたんだ。


「最近この辺で暴れてんの、お前?」


今までよく分からない理由をつけて殴りかかってきた奴らとは違う。


爽やかな笑顔を浮かべて、夜の街なんて似合わない表情で、数人の輩を連れていた先輩は、

どこか、威圧的で憧れすら覚えさせる不思議な魅力をもっていた。


「別に、俺は売られた喧嘩を買ってるだけで」


威勢よく言おうとしても、どこか言い訳じみた言葉になってしまう。

そんな自分が悔しくて、強く拳を握りしめた。

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