ヤンキー?なにそれ、美味しいの?

初めて、自分のことを話した安達くんを、苺花は、じっと見つめていた。


「自分で選んだ居場所だし、居心地良いし、後悔はしてないんだよ、だけど…」


そんな苺花と目を合わせて、安達くんは自嘲気味に笑う。


「お前と会って、お前といる時間が楽しくて、こんなんも悪くねえなって、思った。

今更、そんな普通に戻れるはずねーのにな」


納得している、だけどどこか悲しそうな安達くんに、苺花は悲しくなる。


「…普通って、何なの、かな。

私は、普通なの?
クラスメートが普通なの?

…安達くんは、おかしいのかな?」


言いながら、また目から涙が溢れ出した。


「苺花だって「苺花ちゃんはいいよね」ってそんなこといっぱい言われたことある。」


安達くんは、少しだけ表情を歪ませてこちらを見た。

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