ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
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「あ、あの、あの、そろそろ離れてもいいでしょうか……」


何度か、むずむずと体を動かしていた苺花を、安達くんは、気にしない様子で抱きしめ続けていて。

ついに耐えられなくなった苺花はそんなことを呟く。


それに、意識あったのかどうか分からないけど、さっき苺花、安達くんに好きだって言われて…。

思い出した途端に体温はぐぐっと上昇し、苺花は離れようとさらに暴れる。


「んー…やだ。」

「やっ、や、やだと、言われましても…」


突然の甘々な音声と共に、暴れる苺花を押さえつけるように強い力で抱きしめられて、

苺花は耳まで真っ赤にして口ごもる。


その姿に、安達くんは、はぁーとため息をついて手の力を弱めた。


「…っ、」


勢いよく距離をとる苺花に、安達くんはニヤける口元を押さえる。


「可愛すぎんだろ…」


そんな本心を隠すように安達くんがそっぽを向いたことには、自分のことで精一杯の苺花は気付けるはずなかった。

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