ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
「ず…ずるい…っ」
最初のキスはあんなに優しかったのに!!
もう、何度もこの技でおねだりを誤魔化されて、苺花は拗ねるように口を尖らせる。
「でも、好きだろ?」
余裕そうな安達くんが悔しくて、苺花は、安達くんの金髪を大型犬を触るみたいにわしゃわしゃと撫でた。
「うわっ、おいやめろって!!」
「わっ、あはは、怒った!!」
屋上で逃げ出す苺花を見て、安達くんはくしゃくしゃっと乱れた髪を直す。
その仕草が可愛くて、苺花は結構好きだったりする。
「安達くん!」
「ん?」
後ろから抱きつくと、その腕を包むように握ってくれる、そんな安達くんが大好きで、苺花は柔らかく微笑んだ。