ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
「いおちゃん、どこいくの?」
校舎内へ入っていき靴を履き替えるいおちゃんを真似るように苺花も靴を脱ぎながら尋ねる。
「教室?苺花日光嫌いでしょ」
当たり前のように笑ういおちゃんに、苺花は胸が温かくなった。
最近は安達くんのことばかりで、いおちゃんからも離れてた。
こんなに苺花のことを分かってくれて大切にしてくれる人なのに。
少し先で苺花を待ついおちゃんに向かって勢いよく抱きつく。
「うわっ!」
これまでに何度もあったその行動も、久しぶりだったから、いおちゃんは驚いた様子で少しよろめいた。
「いおちゃんっ、大好きだよっ…」
泣きそうな苺花の声を聞いて、いおちゃんは、トントンと優しく苺花の背中を、叩いてくれた。