ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
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お弁当も食べ終わり、窓を開けてグラウンドを見つめる。

まだまだ残暑は厳しいけど、吹き込む風は涼しくて、すぐに秋が来ることを知らされた。


「私から、安達に話に行くよ」


ふっと呟いたいおちゃんに、苺花は黙って首を振った。


「もう、いいんだよ。安達くんがこうなるのを選択したってことも安達くんの優しさだもん。

嫌われてなくて、いおちゃんも安達くんも、苺花を思って行動してくれてた、それが分かっただけで十分だよ」


話を聞いた時、ここ数日のもやもやが信じられないくらい一気に腑に落ちて、心が晴れたの。


確かに寂しいし、こんなのおかしい。

そう思うのは変わらないけど、仕方ないんだって、思えたんだ。


いおちゃんは、少しだけ悲しそうな、複雑そうな表情をしたけど、

「大丈夫」

苺花が笑顔で答えると、それ以上、何も言わなかった。
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