ヤンキー?なにそれ、美味しいの?

「あの…っ、安達くんを助けてくれた先輩、ですよね?」


苺花は、涙ぐんで恐怖に震える身体のまま、内藤先輩の前に立つ。


「安達くんが強くなったのは先輩のおかげだし、喧嘩に勝つ安達くんは凄くかっこいいし、苺花先輩に感謝してます。

安達くんもきっとそう。

でも、もう、安達くんをください!!」


雰囲気をぶち壊すような、

まるで、1種の結婚の挨拶のような言葉に、
安達くんも、いおちゃんも、内藤先輩まで目を丸くする。


「安達くんはもう、先輩の世界では十分強くなったと思うから、だから、次は苺花たちの世界で強くなるの。

史上最強は、どの世界でも強くなきゃ!

でしょ?」


苺花が説得をするように、力強く、今にも内藤先輩の手を掴みそうなくらい前のめりで話す。

その様子を、安達くんもいおちゃんも、寿命を縮める思いで見守っていた。

< 201 / 215 >

この作品をシェア

pagetop