ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
+゚*。:゚+.゚*。:゚+.゚*。:゚+.゚*。:゚+.゚*。:゚+

駅近くの公園に入ると、もう真っ暗だからか、貸し切りだった。


「安達くん、大人気だったね、近付けなかったもん。

やっぱみんなもわかってくれるって言ったでしょ!!」


鉄棒に座って言うと、周りにあるベンチに腰掛けた安達くんは、少し顔を顰めた。


「色々ありすぎて追いついてねえよ。」

「どーしたらいいかもわかんねーし。」


二言目で独り言のように呟いた声も聞こえて、苺花はにこりと微笑む。


「ありのままでいいんだよ、
苺花、その安達くん大好きだもん、皆も大丈夫だよっ!」


安達くんは、少しだけ口角を上げて、それからベンチから立ち上がった。


「お前のおかげで、先輩とも離れられた。
結局、離れる勇気が無かったんだ。
ほんとに、ごめん、ありがとう。」


苺花が座る鉄棒に向かい合い、お礼を言われる。

ちょうど同じくらいの目線の安達くんは新鮮で、苺花の胸は小さく飛び跳ねた。

< 211 / 215 >

この作品をシェア

pagetop