ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
「…安達くんっ!思いだし……」
……すーーすーー。
顔を上げて安達くんに駆け寄ったら、穏やかな寝息が聞こえてきた。
横に座って眺めると、風でさらさらの金髪が揺れている。
「…やっぱ綺麗だなあ…。」
切れ長で目付き悪いから、すごい怖く見えちゃうけど、寝顔は想像以上に子供っぽくて可愛らしい。
なにより、金髪がきれい。
そういえば苺花、あわよくば金髪触れないかなっとも思ってきたんだった。
……寝ちゃってるから大丈夫かなっ!
苺花は、意味もなく回りをきょろきょろと見渡してそろそろっと手を伸ばした。
ーーガシッ
「…えっ!?」
触れるっ、と思ったその瞬間。
苺花の視界は暗くなり、気付いたときには、安達くんと立ち位置が逆になっていた。