ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
「さっきからなに独り言言ってんの?てか、誰と話してんの?」
「…へ!え!?苺花、今心の中で言ってた、よね!?」
え、え、まさか…!?
「そのまさか。全部口に出てたよ。」
「えええええええ!?恥ずかしいよお!?」
穴があったら入りたいってのはこういう気持ちなんだ。
顔を真っ赤に火照らせて立ち尽くす。
気付けば、長い通学路も中間地点に達していた。
「…で、1つだけ。」
いおちゃんは、風でなびく髪を押さえながら口を開く。
「苺花は、自分落としすぎ。一応、学年1可愛いって言われてるんだからね。分かってますか?」
「…えええ!?あんなの、みんなの軽いいじめだよ!!可愛くないやつにあんな変な称号を突き付けて、笑い者にしようと………っ!」
ヒートアップする私を横目にため息をつき、一言。
「…その思考、どこからくるの。
さすが、学年1の天然姫。」
「そっ、そんな悪質な噂も広まってたの!?
わああーーん、苺花がなにしたってゆーのぉ!?」
ーー桜井苺花、今日から高校2年生。
変な噂に負けないよう、毎日堂々と過ごします!
…にしても、苺花、なんかいけないことしたかな?