ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
「安達くん!!」
ついつい安達くんが嫌うような大きい声を出してしまう。
だって嬉しかったんだもん!
安達くん、あの日みたいに怒ってないんだよ!
「んだよ。せっかく気持ちよく寝てたのにぎゃーぎゃー騒ぎやがってよ!」
言いながら、大きなあくびをして目をこする。
寝起きらしいのに、金髪にはねぐせ1つついていなくて。
久しぶりに会ったからかな?
今まで以上に素敵に見えた。
「あは。ごめんなさい!」
ぺこりと頭を下げると、安達くんはめんどくさそうに言い放つ。
「別に、謝ってほしかったわけじゃねーけど。」
横顔を見て、苺花は、いひひっと笑った。
やっぱり、安達くんはいい人だ!
見た目は怖いけど優しいし!
それがむかついたのか、安達くんは片手で苺花の顔を包み込んで軽く抑えた。
「い!痛い!痛いです!!」
そう言えばすぐに放してくれる。
こんなに優しいのに、温かさすら感じるのに、どうしてみんなは気づかないんだろう。
苺花には、それが少し悔しかった。