ヤンキー?なにそれ、美味しいの?

見上げると、安達くんは言う。


「悪い。理由もなにも、お前は悪くないから。あの日は、機嫌が悪くて、お前にあたった。だから俺が悪いだけ。謝る必要もない。」


困ったように首の後ろを触る姿に、安達くんの照れを感じて、苺花は笑顔になった。


「本当!?嘘じゃない!?苺花のこと嫌いとかそーゆーのじゃないの!?」

「はいはい、違うから。てかうるさい。」


すっかりいつもの安達くんに戻ってしまったけど、仲直り達成!

あとは…。


「修学旅行!!」

「あ?」

「もうすぐ修学旅行だね!」


修学旅行に誘うミッション!

これを達成しなければ!!


「あぁ。関係ねーけどな。」

「なんで!?安達くんも2年生だよ!もちろん一緒に行くよねっ!」


笑顔で見上げるとなにか言いたげな表情。

それを無視して続ける。


「京都かぁ。楽しみだな!清水の舞台、綺麗だろーなぁ。」

「俺、行かね…

「行くよね!!」


遮って言うと、鋭い眼球で睨まれた。


…うっ、迫力2割増し。

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