ヤンキー?なにそれ、美味しいの?

「なんでなの!?せっかくの修学旅行なのにみんな静かすぎない!?

…っていつか言い出すと思ってたけど、言わなかったのね」


京都を感じるような、老舗旅館の廊下を歩きながらいおちゃんは口を開く。

バスを降りて、
とりあえず宿の自分たちの部屋へ荷物を置きにいくという、一時解散になった。

2人部屋をもらった苺花といおちゃんは、自らの部屋へと足を進めていたのだ。


「うーん、やっぱり言った方が良かったのかなあ」


集合時間のギリギリ、安達くんが姿を現すまでは、皆いつものように楽しそうに会話を弾ませていた。

ところが、安達くんが現れてから空気は一変。さっきのお通夜状態になってしまったのだ。
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