ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
「じゃあ、まずは苺花のお望みの清水寺に行く?」
抱きついたまま、にやにやしてる苺花を優しくはがすようにしながら、いおちゃんは微笑む。
「うん!」
元気よく返事をしたところに、近くで話していた何人かの男の子が声をかけてきた。
「え、早柿さんたちも清水寺行くの?」
「らっきー!俺らもなんだよ、一緒に行こーぜ!」
元気のいい2人の言葉に、苺花たちは頷く。
その後ろで、
「おい、良かったな!早柿さんと回れるぞ」
「ちょっと静かにしてよ聞こえるだろ〜」
そんなふうにじゃれ合う言葉を、いおちゃんは聞いてないみたいだった。
あの人、いおちゃんのこと、好きなのかあ…
さすがだなあ…いおちゃん。
そんなふうに考えながら、男の子といおちゃんを交互に見ていると、後ろから声をかけられる。