ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
「生意気なガキやなあ」
そして、行き先を塞ぐように正面に現れた二人組み。
その二人の腕には、刺青のような模様が見えて、苺花は少し後ずさり。
「…あれ、この子、可愛い顔してるわ」
「ほんまやね、震えててまるでうさぎやわ」
にっこりと微笑む男の人達に、苺花は恐怖で足が震え始めた。
「修学旅行生に絡むなんて、京都の不良は暇なんだな」
安達くんは、諦めたように小さく舌打ちをして、さっき殴られたらしい後頭部に触れる。
「なんなんこのガキ。やってもええ?」
「ええんちゃう」
そんな会話をして、安達くんに向かって走り出した二人。
その瞬間安達くんは「離れてろ」とだけ呟いて、向かっていった。