ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
#6 狼、天然姫を守りたい
「球技大会!明日だね〜!!」
「毎日毎日、よく飽きないな。」
今日も今日とて、安達くんは屋上の番人。
そして苺花は、そんな安達くんに会いに屋上へとやって来ました。
「飽きないよ、安達くんと話すの好きだもん!」
「はいはい」
苺花の言葉に、安達くんは適当な相槌。
いいもんね、慣れたもんね!!
そんなふうに強がって「べーっ」と舌を出す。
安達くんは、呆れたようにため息をこぼして、苺花から目を逸らした。
「安達くん、本当に球技大会おやすみするの?」
「ああ。」
前々から聞いてたけど、やっぱり一緒に行事はしたくて、苺花はむむと唇を尖らせる。
「修学旅行行ったんだから次はいいだろ。」
そんな苺花の唇は、頬を両側から引っ張る安達くんによって元の姿に戻される。
やっぱり、安達くん、修学旅行行ったときのクラスの雰囲気とか気にしてるのかな。
みんなに怖がられてるから、遠慮してるんだよね。
だるそうに寝転ぶ安達くんの隣に転がって、そんなことを思う苺花。