ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
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「きゃー!!!!」

「頑張れー!!わっ、かっこよすぎ…っ」

「クールビューティー…」

「なんでも出来すぎだよな」


キュッキュッ、という体育館特有の摩擦音と、ボールがバウンドする音。

そしてそれをかき消すような、黄色い歓声。


「ほんっと、球技大会最高だね!苺花ちゃん!」

「…へ?あ、そうだねっ!」


大きな音と熱気に呑まれてぼーっとしていた苺花は、クラスの女の子に話しかけられて慌てて返事。

そうです、今日は球技大会当日です!!


「きゃー!!伊織ちゃーん!!」

「早柿さんないっしゅー!!」


ベンチの女の子や、応援の男の子の視線を全てかっさらうのはもちろんいおちゃん。


チームメイトからのちょっと無理めなパスを高くジャンプして受け取り、

そのまま少しだけドリブルして、さっとスリーポイントシュートを決めちゃう。


ポニーテールでまとめられたさらさらの黒髪が爽やかになびいて、汗までキラキラ輝いてて、敵も味方も、今日は全員がいおちゃんの虜なの。
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