君と私の距離


「あた、しは、優斗を止めたい、
怖いけど、それ以上に優斗が大切なお兄ちゃんだから。」

そう言うと、

「わかった。だけどその代わり今の内に泣いとけ、」

その言葉を合図のように、

私は、いっちゃんの胸に顔をうずめ大泣きした。
「うわぁぁぁぁあー。」


私は、その時、怒りに染まるかなしそうな、いっちゃんの顔、に気づいていなかった。
< 40 / 399 >

この作品をシェア

pagetop