夏休みの勲章
第三章
お爺ちゃんの家は、僕ん家よりもずっと大きかった。


玄関なんて、僕のお部屋ぐらいひろい。


新しく買ってもらったスニーカーをぬいで、みんなが言う茶の間ってお部屋にはいる。


大きく息を吸いこむと、体いっぱいに畳のにおいがした。


僕ん家にも和室はあるけど、もっとぜんぜん小さい。


それに、畳のにおいなんてちょっとしかしないんだ。
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