夏休みの勲章
痛いよ…。


誰かいないか視線を流してみても、誰もいない。


大きめな砂や土を傷口から払い、水筒のお水で傷口を洗った。


前も転んじゃって膝を擦りむいたときに、ママがこうやって傷口を洗ってくれたはず。


洗った水が膝から流れてって、白い靴下にうっすらと血が染まっていく。


痛い…痛いし疲れたけど、僕は立ち上がって林の中へと歩いた。
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