夏休みの勲章
早く明日にならないかと思って、お風呂から上がると布団に潜り込んだ。


でも、明日のことを考えると、すぐには眠れなかった。


だって明日は、新幹線に乗ってお爺ちゃん家に行って、パパと一緒にカブトムシをとりに行くんだ。


いつの間にか眠ってしまった夢の中では、僕がカブトムシの背中に乗ってお空を飛び回っていた。


大きくてどっしりしたカブトムシの背中。


太くてりっぱな角をしっかりにぎって、白いパンみたいな雲に届くぐらい…


高く、高く高く飛んでいた。
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