美男子の恋事情!

長い栗色の滑らかな髪が風に靡く。


それを右耳に掛けると、彼女の白い頬が露わになった。


その仕草と表情が同じ高校生とは思えないほど大人で品があって、俺の心臓は跳ね上がった。


急に緊張が高まり、思わず唾を飲む。


くっきり二重のやや色素の薄い瞳。


小さめの鼻。形が良く、思わず触れてみたくなるようなピンク色の唇。


誰が見ても美少女に入る容姿の持ち主だ。


身長は恐らく俺より20センチ以上は小さいだろう。


細身でちゃんと食べてるのか気になってしまうほど。


俺の知る限り、彼女の性格はマイペース。


穏やかで、ふんわりとした優しい雰囲気を醸し出している。



「あ!こっちに気付いて手振ってる!海生も早く振り返せよ!」



興奮気味に拓真が肘で俺を突く。


わかってる。わかってるけど……


春川さんのその笑顔が可愛すぎて動けねぇんだよっ!



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