美男子の恋事情!
「別にそんなんじゃねぇし……」
図星過ぎて視線を逸らす。
海生が怒るのも無理はない。
俺が海生の立場だったら、やっぱいい気はしないし。
海生は「はあぁぁ……」と盛大な溜め息を吐くと、俺の膝裏に軽く蹴りを入れた。
「拓真は自信なさ過ぎなんだよ。どうせ俺なんて万年二番だとか思ってんだろ?」
「なっ……!何でわかるんだよ…」
「俺ら、何年の付き合いだと思ってんの?そんなの前から気付いてたし」
ゔ……だから幼馴染ってやつは厄介だっつうんだよ…
一々考えてることバレちまうし。
身近過ぎてプライバシーもありゃしない。
「俺は拓真のこと羨ましいけどな」
「は?俺の何処が?」
「人脈あるし、コミュニケーション能力高いし。信頼されてるだろ、お前」
「人と話すのは確かに好きだけど」
俺の何処が信頼されてるんだ?
「春山部長が拓真を次期部長にした理由、わかってねぇだろ?」