初恋ナミダ。
思わず眉根を寄せてしまう私に、椎名先生は構わず唇を動かす。
『週1、朝9時半から11時までの授業だ。せっかくの機会だし、学力キープの為にも受けないか?』
正直、受けたくなかった。
夏休みになってまで学校で勉強なんてしたくない。
去年の私なら絶対断っている。
即、首を横に振る。
──だけど。
『これ、教えるのは椎名先生?』
『ああ、そうだ』
好きな人に会えるなら、心は揺れ動くもので。
『ホントに週1?』
『もちろん。特にテストも予定してないし、追加講習もないよ』
『それなら、参加しようかな』
私は首を縦に振り、参加を了承したのだった。