初恋ナミダ。
*お世話
外にいる時はわからなかったけど、こうしてベッドに横になると確かに熱が高いのがわかる。
だるさに寒気、身体の節々に感じる痛み。
これ、まだまだ上がるってこと?
もしかして明日も寝込んじゃうコース?
いやいや、それはダメだ。
明日は舞子のお見舞いの日。
熱なんて出してられないのだ。
だから早く寝よう。
そう思って、目を閉じた直後。
「勝手にコップを借りたが、いいか?」
そうだったと思い出す。
聞こえた声は、本来なら家にいるはずのない人の声だ。
「あ、だいじょぶです」
答えると、私は横になっていた体を起こした。
熱のせいもあるけど、これが現実なのかちょっとよくわからない。
とりあえず、今私に水の入ったコップと解熱剤を渡してくれているのは……
「色々すみません、椎名先生」
そう、椎名先生だ。