初恋ナミダ。
「なぜ俺が褒美をやらなきゃないないんだ。しかも、頑張る姿勢で判断するのは曖昧だろ」
ああ、それは確かに。
「じゃ、いい成績とれたら! だったら?」
くれるのかくれないのか。
先生の答えによって、やる気スイッチのオンオフも決まる。
けど、椎名先生のことだ。
1人だけ贔屓することは出来ないとか言う可能性も──
「……とれたら、な」
え、嘘。
オッケーくれた?
と思ったのも束の間。
椎名先生の顔には微妙な笑みが。
多分これ、この顔はいい成績とれないとか思ってる。
可能性は無限大なのに。
でも、とりあえず約束はした。
私のやる気スイッチも押された……はず。
ちょっとくるみに協力してもらおうかな。
くるみは私より数学できるしね。