初恋ナミダ。
「お前の特別に、俺はなれない?」
悠馬は何を言ってるの?
「ゆう、ま」
ねえ。
あなたは誰?
私の知ってる悠馬は、どこ?
「私の特別って……悠馬が?」
「そう、俺が」
「あの……なんか私、混乱してるんだけど。冗談ならもうちょっとわかりやすくしてくれないとさ」
あははと笑ってみたけど、上手く笑えてないのは鏡を見なくてもわかった。
変……変だよ。
こんな空気、私と悠馬には似合わない。
ツキン、ツキンと私を襲う頭の痛みと、掴まれた手首に感じる圧迫感。
どちらからも逃れたくて、ギュッと瞼を閉じた瞬間。
「……何をしてるんだ」
聞こえてきたのは
さっき私の頭を過ぎった人の声だった。