史上最強恋愛警報!
「てことだから、2人で周って来い」
「で、でも……」
確かに嬉しい。楽しみ。
そう思うよ。
でも、鳥羽くんはいいのかな?
「みんな気づいてる。
お前が時々悲しそうな顔をするのは、
九州にいた頃を思い出してる時だって…
お前を笑顔にさせるには、
会長しかいないって。
俺らの気持ちだと思って受け取って欲しい」
真剣な眼差しでそういう鳥羽くんに、
なにも言えなくなってしまった。
みんなが気づいてたっていう驚きと、
優しさで、
なんだか心が満たされた気分になった。
「……分かった。
鳥羽くんとは来年も、あるもんね」
そうニコッと笑うと、
微かにだけど口の端を上げて、同じクラスの友達の方へと向かった。