史上最強恋愛警報!
「それをね、“奇跡”って言うんだよ」
聞き慣れた優しい声がして、
トビラの方を見ると、真琴先輩と直央先輩がニコニコしながら立ってた。
「ヒナちゃんがここに来てくれたこと。
こうして出会えたこと、
それは、俺と直央、俺と愛斗、俺と晴大…
俺たちにだって当てはまるんだよ。」
出会えたことこそが……奇跡なんだ。
こうやって、この5人がそろったことこそ、本当の奇跡なんだ。
「ヒナちゃんが来なかったら、
その他の女の子がどんな子かも分からないから、俺たちの壁もなくならなかったかも。
でもそれは、誰にも分からないよ。」
「そうそう!だからさ、
この奇跡、楽しもうよ!!」
真琴先輩の言葉に続いて、今度は直央先輩が直央先輩らしく言う。
「……ふふ、泣いちゃったね」
真琴先輩と目があったと思えば、
そう言われてやっと気づいた。